SELECTED ENTRIES
LINKS
SEARCH

2017年08月20日のつぶやき

[ - ]
13:24
731部隊の真実・エリート医学者と人体実験/NHKスペシャルより https://t.co/RF72LMxfE2 #jugem_blog
2017.08.21 Monday 02:31 | - | - | 

731部隊の真実・エリート医学者と人体実験/NHKスペシャルより

 

戦時中、旧満州で密かに細菌兵器を開発し実戦で使用した、731部隊。部隊が証拠を徹底的に隠滅、元隊員が固く口を閉ざしたため、その実像を知る手がかりは限られてきた。今回NHKは、終戦直後、旧ソ連で行われたハバロフスク裁判の音声記録を発掘。20時間を越える記録では、部隊中枢メンバーが、国防や国益のためとして細菌兵器を開発した実態、そして旧満州で日本に反発していた中国や旧ソ連の人々を「死刑囚」とし、細菌兵器開発の「実験材料」として扱っていた実態を、克明に語っていた。さらに、元隊員の資料や当時の学術界の膨大な記録からは、軍だけでなく学術界からも多くの研究者が部隊に参加していた実態が浮かび上がってきた。満州事変以降、学術界が軍と関係を深めていった過程、そして日本軍が旧満州で反発する人々を死刑にすることについて世論の支持が高まる中で「死刑囚」を研究に活用する動きが相次いでいた実態も明らかになってきた。731部隊はどのようにして生まれ、そして医学者たちは、どう関与していったのか。数百点にのぼる資料をもとに、731部隊設立の謎に迫る。

 

生きた人間で人体実験、加害者は医学者、犠牲者は約3000人・・・戦争の悲惨さを身近な形で思い知らされる衝撃的な番組でした。戦後72年間タブーとされてきました。私も医学生・研修医時代、授業はもとより、裏話でも聞いたことがありませんでした。恐らく関係者が存命だったからでしょう。

 

隊長の故・石井四郎氏は東京裁判で戦犯容疑を受けるも、マッカーサーらと司法取引し、詳細な研究資料を提供することで訴追を免れました。戦後は新宿で医院を開業し、近隣の住民に無償で診療したり、キリスト教に入信したりしたそうですから、罪の意識を自覚していたのでしょう。

 

京都帝国大学医学部の故・戸田正三医学部長は、番組によると政府から現在の金額にして2億5千万円の研究費を受け取る代わりに満州へ75人、731部隊へ11人の医師を送ったそうです。戦後は金沢大学初代学長に就任し、1961年、76歳で亡くなるまで4選されました。

 

故・吉村寿人講師(後は教授)は良心の呵責を覚えながらも、当時の教授には逆らえないと部隊へ参加した経緯が語られていました。しかし、いざ参加すると凍傷実験を行い、いくつもの論文を執筆しました。本人は回顧録で無罪を主張されていました。

 

番組の最後には細菌培養の責任者であった故・柄沢十三夫氏がハバロフスク裁判で禁固20年の判決を受け、7年間収容後、日ソ共同宣言の恩赦にて帰国が決まった矢先、縊死された事実が語られました。裁判において柄沢氏は「自分の犯した罪の非常に大なることを自覚しております。そうして終始、懺悔をし、後悔をしております。私は将来生まれ変わって、もし余生がありましたらば、自分の行いました悪事に対しまして、生まれ変わった人間として人類のために尽くしたいと思っております」と涙ながらに述べました。「医は仁術」とは言われながらも、戦争のためとはいえ、金と名誉、罪と罰など人間の本性を考えさせられます。

 

追記

医学研究の倫理原則は1964年に採択され、都度修正されている、「ヘルシンキ宣言」に従うべきとされています。

 

銀座泰明クリニック

JUGEMテーマ:ニュース

 

2017.08.20 Sunday 13:24 | - | trackbacks(0) | 

マライア・キャリー 激太りで歌手生命の危機!ただ今106キロ

 

歌姫マライア・キャリー(47)が激太りして歌手生命の危機が取りざたされている。

 

米芸能サイト「レーダーオンライン」が報じた。マライアは11日(米国時間)、ラスベガスのシーザーズ・パレスの劇場で行ったコンサートに激太りした姿で登場してファンを驚かせた。ステージで歩くのもつらそうな様子だったという。10曲を披露したが、1曲終わるごとに舞台裏に引っ込んで休んでいたそうだ。「彼女は明らかに口パクでした。舞台裏の楽屋で衣装を変えるのに15分もかかっていました」と観客は語る。「散々でしたよ。13センチのハイヒールを履いていましたが、数センチしか歩けませんでした」と関係者もマライアの惨状を指摘した。

 

現在の体重は約106キロにまで増えているという。肥満の問題に詳しい医師は「このままだと手足が不自由になる関節炎を引き起こす可能性があります。さらには心臓の疾患、高血圧、糖尿病になりやすくなり、がんになるリスクも高くなります」と警告した。また、マライアの関係者は「彼女は太り過ぎて今まで着ていたすべてのステージ衣装が窮屈になって動きにくくなっている。さらには2時間近いライブを行うスタミナがなくなっています」と打ち明けた。

 

2006年にも激太りしたことがある。その後、もとのスリムなボディーに戻ったが、13年に再び激太り。そして、またスリムな体形に戻った。太ったりやせたりを繰り返しているマライアだが、果たして今回はベスト体形を取り戻せるか――(東スポWebより)

 

 

マライア・キャリーさんは、全米No1シングル18曲を誇る歴代No1女性アーティストであり、その記録はビートルズやエルビス・プレスリーと並びます。20歳時、ウェイトレスをしながらバックコーラスをしている時、CBSレコードの社長へデモテープを送ったことにより「Vision of Love」でシンデレラ・デビュー。「7オクターブの音域をもつ歌姫」ともてはやされました。以来2000年までの10年間、出す曲は全米No1をヒットしました。それらをまとめたのが初のベストアルバム「#1‘s」です。

 

マライア・キャリーさんはアフリカ系アメリカ人の父とアイルランド系アメリカ人の母の間に生まれたハーフであったため、幼少期に人種差別を受けたといいます。3歳時に両親は離婚をしました。このため「自分には居場所がない」と感じていたと語っていました。太りやすい体質のようで、7年前の妊娠時も30坩幣綢世蝓妊娠糖尿病に罹患したようです。現在47歳、加齢とともに代謝が落ちていくため、ダイエットは容易ではないと思われます。なお、身長173僂砲董現在の体重106kgは、BMI (Body Mass Index)=35.42です。BMI=体重÷(身長)²と計算します。BMI=22が適正体重、最も病気になりにくいされ、身長173僂両豺隋体重65.84圓鳩彁擦気譴泙后

 

マライア・キャリーさんに限らず、アーティストと呼ばれる方に急激な体重増減を認めることが少なくありません。おそらく気分の浮き沈みに相関して食欲や運動量が上下するのでしょう。ドイツの精神医学者クレッチマーは「体格と性格」において、「肥満型」を「循環気質・躁鬱気質」と定義しました。このタイプの人は一般的に社交的で善良、親切で暖かみのある性格の人です。 気分が高揚しているときはユーモアがあり活発に行動します。 その反動からか周期的に沈み込む時期もあります。理解は敏速で自己の過大評価に陥らない限り、社会で最も成功をおさめやすいタイプです。 対人関係においてこのタイプの人は、ユーモアに富んだ性格で人に好かれやすく、人の間に入って潤滑油的な役割を果たします。

 

ちなみに「細長型」は「分裂気質」と定義しました。「分裂」とは「精神分裂病」に由来しており、現在は「統合失調症」と呼ばれています。クレッチマーの気質分類も「統合失調症気質」と改めるべきかもしれません。このタイプは感受性が鋭く、自分の外側、内側の変化を敏感に感じとります。一般的に知性の高い人が多いです。内省過剰な面もあり、良い意味では常に自分の内面を見つめることができますが、 必要以上に感じとったことを気にしすぎ不安定な状態になりやすいです。普段とは異なる場面で消極的で弱気な面が出てしまい、自分の力を発揮出来ないこともあります。 対人関係においては、攻撃的になることがなく信頼できるタイプです。

 

マライア・キャリーさんのように幼少期の劣等感が食行動に異常をもたらすことは少なくありません。特に女性は思春期以降、他人からどう見られているかという自分の容姿を気にするため、ともすると拒食と過食を繰り返してしまうのです。すなわち自尊心の病理や自己愛のパーソナリティーの問題が考えられます。自尊心や自己愛というと、プライドの高い尊大なイメージを抱きますが、実際はその逆で、劣等感の裏返し、本当の自分を愛せないパーソナリティなのです。このため過剰に痩せた体型や高価な服装、宝飾品などで自分を着飾るわけです。

 

治療者は「あるがまま」の自分を愛せないことが病理の中核であるということを伝えます。そして素顔になり、自然体で生きていくことが必要であることを繰り返し説きます。それには治療者との一対一の上下関係より、同じ悩みを持つ者同士による「集団精神療法」や「自助グループ」の方が共感を伴いやすく効果的と考えられています。マライア・キャリーの姿を見て、「私も・・・」と思っていらっしゃる方も少なくないはずです。

 

銀座泰明クリニック

2017.07.30 Sunday 13:59 | - | trackbacks(0) | 

睡眠負債・体内時計

「睡眠負債」。うまく言い表した名称ですね。NHKスペシャルによると、睡眠不足はその翌日のみで取り返せるものではなく、二日三日と累積してしまうそうです。その結果が下記の通り、認知機能の低下から身体疾患の発症にまで及びます。

 

 

注意力や集中力の低下はもとより、シカゴ大学や東北大学の調査によると、乳癌や認知症の発病率へ1.5倍ほど関わっているというから睡眠不足は命とりです。

 

なお、図の通り、6時間睡眠でも脳の働きは緩徐に低下していきます。世界中の統計によりますと、「7時間睡眠」が最も長寿と言われています。それ以上でも寿命は短くなるようです。理由は定かでありませんが、何らかの疾患を抱えている方は睡眠時間が長いことが統計に影響を与えているのではないかと考えられています。

 

ただし、「7時間睡眠」と言いましても、健康な方は布団に入ればすぐ眠れるでしょうが、不眠症やうつ病など精神疾患を患っている方は入眠するまでに30分以上かかることも少なくありません。従って、患者さんは「就寝時間」は8時間ほど用意しておくのがよいでしょう。

 

うつ病の患者さんの回復を測る最も簡単で、確実な目安が「朝の目覚め」です。「グッスリ眠れ、スッキリ起きられるかどうか」が回復の度合を表しています。うつ病の特徴的な症状に、中途覚醒・早朝覚醒、そして起床困難、朝方に強い抑うつ気分があります。このため、「朝の目覚め」の良し悪しがうつ病の「回復のバロメータ」となる訳です。

 

一方、武田薬品工業では下記の通り、生活習慣の乱れ体内時計の乱れを導き、果ては肥満・生活習慣病、そして心筋梗塞や脳卒中など、やはり命とりになると図示しています。

 

 

NHKスペシャルでは、睡眠を確保するために、とにかく「早く寝るように」と勧めていました。「早寝早起き」、分かってはているけれどできない、現代人ならではの悩みです。そこで。武田薬品では早寝早起きの前提である「体内時計を整える12ヶ条」を挙げています。

 

 

1. 朝起きたらカーテンを開け、日光を取り入れましょう。

2. 休日の起床時刻は平日と2時間以上ずれないようにしましょう。

3. 1日の活動は朝食からはじめましょう。

4. 昼寝をするなら午後3時までの20-30分以内にしましょう。

5. 軽い運動習慣を身につけましょう。

6. お茶や珈琲は就寝4時間前までにしましょう。

7. 就寝2時間前までに食事を済ませましょう。

8. タバコは就寝1時間前までに止めましょう。

9. 就寝1-2時間前に、ぬるめのお風呂に入りましょう。

10. 部屋の照明は明る過ぎないようにしましょう。

11. 寝酒は止めましょう。

12. 就寝前のパソコン、テレビ、携帯電話、テレビゲームなどは止めましょう。

 

「早寝早起き」、何時に起きて何時に寝るのが良いでしょうか?それには睡眠のメカニズムを理解することが必要です。健康な人の睡眠のパターンは、「レム睡眠(浅い眠り、体の眠り)」「ノンレム睡眠(深い眠り、脳の眠り)」約90分(1.5時間)1周期として、一晩に何度か繰り返しています。寝入りばな約3時間(2周期)に深いノンレム睡眠がまとまって出現し、その後は少しずつ浅くなり、レム睡眠の時間が長くなってきます。深いノンレム睡眠が足りないと、睡眠時間は同じでも、脳の休息が不十分のため、ぐっすり眠った感じがしません。

 

 

「体内時計」とはいわば寝つき時計で、朝起きて、朝日を浴びると寝つき時計がセットされ、眠る時刻までの秒読みが始まります。朝日を浴びてから約16時間後に「メラトニン」が分泌されて、眠りにつくようにセットされています。就寝時刻により起床時刻が決まるのではなく、「起床時刻」により就寝時刻が決まるのです。体内時計を正確に保ち、規則正しい睡眠生活を維持するためには、決まった時刻に寝るより、決まった時刻に起きることを重視すべきです。寝つき時計を「朝の光」でセットする習慣が重要なのです。理想的には「日の出」に起きるべきでしょうが、学校や会社の始業時間との兼ね合いで決めましょう。

 

 

なお、「睡眠負債」の逆「睡眠貯金」すなわち「寝だめ」というのは医学的には存在しません。疲れがとれるかどうかは睡眠の質(深い睡眠)にかかわることで、長く眠るほど効果があるというわけでもありません。むしろそういった習慣は体内時計のリズムを乱してしまいます。休日も決まった時刻に起きて朝の光を浴びることが大事です。ただし、午前1-3時いわゆる「草木も眠る丑三つ時」にノンレム睡眠を摂ることが最低限、必要であることが分かっております。

 

そのためには、「早寝早起き」、「体内時計を整える12ヵ条」を常に心がける必要があります。しかし、24時間、働くことが当たり前のようになった現代社会、どうしても夜更かしをしてしまったり、夜勤に携わったりして、体内時計が狂ってしまうことがあります。私たち医療者もまさにその典型例で、夜間・当直業務に就くと翌日は頭も体もだるくて仕方ありません。最近は翌日・昼間の業務を免除してくれる病院もあるそうですが、10-20年前までは24-36時間連続で診療ということもよくありました。

 

 

そこで、やむを得ない形でありますが、体内時計を整える物質であるメラトニンを「薬」として摂取する方法もあります。武田薬品工業による「ロゼレム」です。これは従来の睡眠薬と異なり、脳内のメラトニン受容体へ作用し、睡眠を促進させます。睡眠薬ではありますが、とても自然な眠りを得られます。従来の睡眠薬というのは、「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれるタイプのもので、脳内のGABA受容体へ作用し、脳機能を抑制することにより入眠させます。よく眠れるのですが、健忘や転倒、依存や耐性などの副作用を生じるため、特に「超短時間作用型」はできる限り使用を控えるよう、注意喚起されているところです。

 

以上、睡眠についてNHKスペシャルと武田薬品工業の情報をもとにご説明しました。「早寝早起き」して「7時間睡眠」を確保する、これが長生きする秘訣です。まだ若い方でしたら、生産的な仕事をする基本でしょう。いわゆる自己啓発書を読むと、偉人・賢人と言われた人々は決まって、朝型の生活を送り、前向きに考え、積極的に行動しています。そして、得られた成果や報酬は他者と分かち合い、世のため人のために働き続ける、という「利他の心」を信条としているものです。

 

銀座泰明クリニック

2017.07.24 Monday 07:45 | - | trackbacks(0) | 

キラーストレス/NHKスペシャルより

キラーストレス

 

 

 

 

 

 

 

 

「キラーストレス」、ストレスがまさか命まで奪うとは思いませんでしたね。脳梗塞や心筋梗塞、そして悪性腫瘍もストレスにより免疫が悪化して発病する可能性があります。それでは、ストレスに対抗するにはどうすればいいでしょうか。アメリカ心理学会は5つの方法を教えてくれています。

 

  1. ストレスの原因を避ける
  2. 運動する
  3. 笑う
  4. サポートを得る
  5. マインドフルネス

 

「マインドフルネス」以外は当たり前のような話ですね。まず「原因を避ける」、これは神田橋條治先生のいう「障害を取り除く」が思い出されます。神田橋先生は「精神療法面接では患者の生活への意欲と能力とを『引き出す』『妨げない』『障害を取り除く』ことが目標であり、診断面接では同質のことを二人関係という狭い範囲内で行うのである」と述べました。患者のいわゆる「自然治癒力」に着目して、本人の自助機能を高めることを重視しました。それは「患者の人生への影響が最小限になるように治療を工夫する」ことでもあり、具体的には「他の助力を利用する、患者のなかにある蓄積を利用する、治療技法を利用する」ことになります。「サポートを得る」と重なる内容ですね。

 

「運動療法」は軽度から中等度までのうつ病に効果的であるとイギリスのNICE, National Institute of Health and Clinical Excellenceは発表しています。「有能な指導者による構造化されたグループプログラムを週3回、1回45分-1時間、10-14週行うこと」が推奨されています。日本うつ病学会でも同様な内容が発表されています。ただし、運動の種類や負荷までは明記されておらず、十分なエビデンスに裏付けられているとは言えません。経験的には生活習慣病の運動療法と同様であり、十分な酸素を取り込みながら全身を使って少なくとも20-30分以上行う「有酸素運動」が効果的です。ウォーキングやストレッチ、テニスやゴルフなどです。反対にお勧めできないのが「無酸素運動」で、筋力トレーニングやダッシュ(短距離走)などです。

 

有酸素運動
 

うつ病の患者さんは生真面目な方が多く、早く良くなるためには「心と体を鍛えないといけない」と考え、スポーツジムへ通い、筋力トレーニングやランニングマシーンなどを過度に行い、逆に「疲弊」してしまっていることが少なくありません。運動をするならば、「有酸素運動」、ウォーキングやストレッチで十分です。

 

「笑う門には福来る」というように、「笑う」ことは心身の健康や人生の幸福につながると考えられています。精神医療では「ポジティブサイコロジー学会」が2012年に設立され、明るく前向きに生きることの重要性が研究されています。他科においては「笑い療法士」という資格を設けて「癒しの環境」を創造する試みもはじまっています。興味深いのは、無理して笑わすのではなく、自然に笑いを引き出す、その人がいるだけで空気が変わる、楽しくなるという定義です。日本語では「笑い」ですが、英語でいうところの“Smile”に相当することでしょう。無理に“Laugh”させる必要はなく、むしろLaughは誰かを傷つけることもありますし、Laughした後には祭りの後のような虚脱感を覚えることもありますから、Smileが適切でしょう。

 

パッチアダムス

 

最後に「マインドフルネス」についてご説明しましょう。マインドフルネスとは「今この瞬間」の現実に気づきを向け、その現実をあるがままに知覚し、それに対する思考や感情にとらわれないでいる心の持ち方といわれています。実際は次のような順序で「瞑想」することにより得られます。

 

  1. 背筋を伸ばし、両肩を結ぶ線が真っ直ぐになるように座り、目を閉じる
  2. 呼吸をあるがままに感じる
  3. 湧いてくる雑念や感情にとらわれない
  4. 身体全体で呼吸するようにする
  5. 身体の外側にまでフォーカスを広げていく
  6. 瞑想を終了す。

 

マインドフルネス


 

ではなぜ「今」なのでしょう。マインドフルネスの反対な心的状態を「マインド・ワンダリング」といいます。現在ではなく、「過去」「未来」について、あれこれと考えを巡らせてしまう状態です。過去を振り返り、未来を想像することは、人生において必要なことです。しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし。過去に拘泥するのは、うつ病の特徴です。将来を案じるのは、不安障害の特徴です。であるからこそ、心を健康に保つには「いまを生きる」べきなのです。

 

いまを生きる
 

銀座泰明クリニック

2017.01.17 Tuesday 10:19 | - | trackbacks(0) | 

覚醒剤精神病 ASKAさんのご病状疑い

覚醒剤とはアンフェタミンとメタアンフェタミン(薬品名:ヒロポン)をさし、1880年代に発見され、当初は治療薬として合成されました。わが国では後者が第二次大戦時に軍事目的で用いられ、特攻隊員が搭乗前に服用させられたり、軍需工場で工員が服用されられたりしたことで有名です。戦後は一般にも流出し、深刻な乱用問題になりました。

 

脳内でドパミンとノルアドレナリンを賦活し、高揚感、過度の覚醒、食欲の減退などを生じ、また多弁・多動、常同行為も生じます。身体的な離脱症状は少ないですが、長期連用で幻覚・妄想、精神・運動・興奮を生じ、末期は無気力は荒廃状態に至るため、覚醒剤精神病と呼ばれ、統合失調症のモデルとされました。中断しても少量の摂取やストレス、不眠、疲労など非特異的な要因で自然に再燃します(精神医学エッセンス、濱田秀伯、改変)。

 

2016年11月28日、覚醒剤取締法違反で再逮捕されたASKAさんですが、この覚醒剤精神病に罹患されていたようです。2016年7月18日に書かれたご本人のブログを読むと、それが疑われます。

 

 

この半年間のできごとについて

 

ASKAです。

 

みなさんには、本当にご心配おかけいたしました。既に、週刊誌やネットでご覧になられていたでしょうが、実は、盗聴盗撮の事実に懐疑的になった周囲によって、覚せい剤の後遺症であると判断され、医療保護入院という国が定めたシステムの入院をさせられてしまっていました。本当に、病気だと思ったのでしょう。早く治療を受けさせなければと考えたのでしょう。

その行為には何の恨みも生まれてはおりません。

盗聴盗撮は本物です。巷では横行しています。皆さんも、気づかれていないだけで、被害に遭われています。ネットでは、精神科の医師の発言により、僕が精神病、統合失調症のように書かれていますが、僕は病気ではありません。精神科の医師たちは、現代のテクノロジーについて行っていないだけです。今回のできごとは、盗聴盗撮集団の思惑どおりに事が運んだということになります。

 

実は、このブログをUPするのは4回目のことです。7月14日、お昼の2時頃に1回目を「ASKA_Bunishustone」2回目は「ASKA_BS」です。ヤフーよりUPしたのですが、グーグルやヤフーの検索エンジンには、引っかからず、誰の目にも止まりませんでした。検索エンジンは、5分も満たないうちに作動するものです。どなたか、プログラマやエンジニアの方が読者の中にいらっしゃいましたら、この疑問を解いてください。1月に2回目のブログ立ち上げの際には、3時間ほどで1000アクセスを超えましたので、非常に不可解です。何らかの力が働いているのではないでしょうか?このブログのオリジナルはここです。

 

http://ameblo.jp/used-be-a-realcast/entry-12180800382.html?frm_id=v.mypage-checklist--article--blog----used-be-a-realcast_12180800382

 

プログラマのみなさん、このブログのソースコードに不自然な点はないでしょうか?4日間も検索に引っかからないのは、極めて不自然です。それとも、ヤフーやアメブロは検索エンジンに引っかかりにくいのでしょうか?ま、あまり疑いを持つのは良くないですね。そういうことも、あるのかもしれません。今回は「はてな」により、”aska_burnish stone”で、UPしてみました。

 

話を変えましょう。入院生活は過酷でした。4ヶ月の入院生活では、最初の10日間、部屋に鍵がかけられ自由を奪われました。本さえも持ち込めないのです。何もやることがないということは、本当に辛いことです。僕は、4ヶ月間ひたすら筋トレに励みました。そして、入院3ヶ月を過ぎた頃、僕が正常であると確信したある弁護士らによって救出して頂いたのです。しかし、医療保護の名の下には、直ぐには解放とはならないのです。一度、任意入院に切り返わる必要があります。

5月17日、僕は九州の病院に転院しました。そこでは、医院長の検診、面談が行われ、直ぐに「病気ではない」と、診断されました。やっと、疑いが晴れたのです。医療保護が解け、任意入院になり、1ヶ月間の自由な生活をいたしました。パソコンもスマホも許可してもらいました。部屋にはテレビもある、お風呂も毎日入れる。売店にも自由に行ける。外泊もできる。地獄から天国です。

 

久しぶりにパソコンに触れた時、驚くべき事実に遭遇いたしました。僕の所有しているパソコン、スマホの全てのパスワードが書き換えられてしまっていたのです。ケーブルが繋がったままでしたので、遠隔操作でしょう。パスワードを取り戻すのには大変な時間を費やしました。1月に書いた4つのブログも、全部削除されました。昨今、芸能人の多くが、このような被害に遭われていることはご存じのことでしょう。

興味深い話をしましょう。僕が「700番」を公開した直後、僕が6年間に渡って受けてきた盗聴盗撮の証拠は、全て削除されてました。現在ネット上に盗聴盗撮の痕跡はありません。しかし、僕はその多くをCD-Rに記録してありましたので、集団の証拠隠滅は無駄な努力となりました。

 

九州の医師には、証拠を見せました。「・・。 こんなことが起こってたんですね。驚きしかありません。」「これが、今の世の中の実態です。僕のように盗聴を訴えて、病気にされている人たちが、全国にはたくさん居ると思います。」

ネットでは、僕がモンスターハンターゲームの被害者だと自ら思い、勘違いしているなどと書かれておりますが、そんな分かりやすいことに6年間も費やすことはありません。モンスターハンターゲームのスレッドなどは見たことがありません。彼らが、モンスターハンターゲームの用語を使用してやっていたのです。カモフラージュです。僕が見ていたのは、数人のツイッターとブログだけです。過去、彼らによって壊されたパソコンのハードディスクは、全て持っています。

また、盗聴で得た僕の声を使用したゲームがあると書きましたが、そのゲームソフトも入手いたしました。自分の声とは58年間付き合ってきてるのです。間違いはありません。声紋鑑定を行えば良いだけです。ここから先の僕の行動は書きません。ただ今、弁護士と打ち合わせの日々です。みなさんへの公開もありえるかもしれません。

6月の終わり、またログインパスワードを変えられてしまいまいた。リセットパスワードでパスワードを取り戻し、その足で、あるIT会社へ相談をするために足を運びました。その時、IT会社社員の目の前で、再びログインパスワードを書き換えられてしまったのです。電源を入れてから、僅か数分間のできごとです。これは「キーロガー」というソフトです。そのウイルスソフトを仕込まれていると、パスワードを書き換えても、一瞬のうちに相手に情報が送られるのです。現在、キーロガーを防ぐ手立ては殆どありません。

 

「相当の集団ですね。ウチのプログラマでは対抗できません。」しかし、このできごとは、僕にとって追い風になりました。証人が増えて行ったからです。彼らは、やりすぎたのです。体制は整ってまいりました。また、週刊誌では、僕が「奇声を上げていた」と、ありましたが、真っ赤な嘘です。家族に手を上げることなどもありません。この6ヶ月間の経緯につきましては、近いうちにある形で皆さんに報告をいたします。ありがとうございました。

 

ASKA

 

いかがでしょう。ASKAさんの言うことに感情移入し、出来事を追体験してみると、もしかしたらそうかもしれないと、特に熱心なファンの方ならば「了解」される方がいるかもしれません。これを「妄想様観念」と呼びます。人間のこころは、その人の置かれた状況を追体験し、その時の気持ちになり、感情移入することから全体を了解することでのみとらえられると考えられます。

 

しかし、どうしても「了解」できない場合は何らかの病的な過程が想定され、その代表を「真性妄想」と呼びます。その代表が統合失調症であり、今回の覚醒剤精神病もその境界線にあると考えられます。ブログの内容は専門的なIT用語が並べられ、その真偽について筆者は分かりませんが、精神医学的には不可思議があります。その最たるものが、精神疾患でない人を医療保護入院にすることは決してない、ということで、「病気でない」と判断されたにもかかわらず、1ヶ月任意入院になることもないということです。

文章は一見、論理的に書かれているようであり、論旨は一貫しておらず、思路障害(考え方の筋の通り方)が多少なりとも障害されていることが推察されます。これは統合失調症ほどではありませんが、精神病の方の特徴的な所見です。いずれにおきましても、被害妄想とあわせて、覚醒剤精神病を生じていたことは間違いないでしょう。

 

さて、今後の成り行きですが、前回の懲役3年、執行猶予4年という判決の最中の再犯であり、実刑、懲役5-6年は確実と言われています。しかし、薬物依存症者に「刑罰」を与えても累犯を生じるのみ、というのが昨今の精神科医による一致した意見です。代わりに必要なのが「治療」であり、どうして薬物依存に至ったのか、止めるにはどうすればいいのかを、生物・心理・社会学的な見地から振り返り、周囲の方々の理解と協力を得ながら進めていくのです(図は断酒治療モデルです、酒を薬に置き換えてご覧ください)。この過程はとても辛く苦しいものですから、とても一人では行えません。家族や友人、そして同じ病を抱えた仲間との絆のもとに進められます。ASKAさんにおかれましても、是非、その治療モデルケースとなることを期待しております。

 

 

銀座泰明クリニック

2016.12.01 Thursday 10:16 | - | trackbacks(0) | 

反復性うつ病の患者さんへの行動記録による再発予防の試み

京都大学医学部 古川壽亮教授 を主任研究者とした「反復性うつ病の患者さんへの行動記録(iPhoneのくらしアプリとウェアラブル・デバイスを用いる)による再発予防の試み」という臨床研究に協力することになりました。

 

これは古川教授によるこれまでの臨床研究の歴史の流れに沿うことなります。2009年、「MANGA 研究」 という世界中の精神科医を驚かせた臨床研究に端を発します。これはいくつものSSRIやSNRIの有効性と忍容性をメタ解析したものでした。結果、エスシタロプラムとセルトラリンがとりわけ優れていました。

 

次に「SUN-D研究」が行われました。うつ病治療のセカンドラインとして、セルトラリン50mg、セルトラリン100咫▲潺襯織競團鵑悗諒冖瑤泙燭倭強といった無作為割付を行い結果を判定するのです。現在、結果がまとめられています。

 

薬物療法に抵抗性を生ずる場合、認知行動療法(CBT. Cognitive Behavioral Therapy)がまず推奨されます。しかし治療者は充足されているとは言えませんし、これからのIT社会の発展を考え、スマートフォンを用いたCBTが考案されました。これが、薬物療法抵抗性大うつ病に対するスマートフォン認知行動療法と抗うつ剤併用療法の無作為割付比較試験、 FLATT Project. Fun to Learn Act and Think through Technology です。

 

そして、このたび再燃・再発される患者さんに対する「早期警告サイン」を読み取るため、行動記録を、ITを用いて記録する試みが行われようとしています。具体的には「くらしアプリ」という iPhone のを持っているだけで「位置」「歩数」「動作」を自動的に採取してくれ、本人の記録とともに半自動的に活動記録が簡単に作成されます。さらに、「シルミー」というリストバンド型ウェアラブルデバイスを装着していただくことにより、消費カロリー、歩数、脈拍、体温、会話量、外出時間(紫外線量)、睡眠時間なども測定されるのです。反復性うつ病でお悩みの患者さんにおかれましては、主治医よりお声かけさせていただくことがあるかもしれませんが、ご自身はもとより、社会貢献として、ご協力のほど、よろしくお願いします。

 

 

銀座泰明クリニック

 

2016.10.27 Thursday 16:41 | - | trackbacks(0) | 

性依存症

[ - ]

俳優・高畑裕太さんが強姦致傷の容疑で逮捕されました。これまでにも「性欲を抑えられない」というような言動をしばしばして、周囲が心配していただけに、事件を未然に防げなかったのか悔まれます。被害者の女性の辛さ苦しさはもちろんのこと、女手一つで育ててきた母親の高畑淳子さんの嘆き悲しみはいかほどでしょうか。

 

性犯罪は「魂の殺人」と呼ばれるほど被害女性の心を痛めつけます。女性は自分の体が汚れてしまったと感じ、深い抑うつ状態に陥り、自殺企図に及ぶことさえもあります。にもかかわらず加害男性は悪びれることなく、犯罪を繰り返します。いや、悪いとは薄々分かっているけれど、止めることができず、繰り返してしまいます。この心理は「依存症」と言われるものです。

 

「性依存症者」は深いところで女性の心理を理解できず、女性を性の対象としか認識していません。社会生活や日常生活は普通に送っていても、いざ性のスイッチが入ると別人格が現れ、見知らぬ女性の下着を盗んだり、写真を撮影したり、車内で痴漢をしたり、暗闇で強姦したりするのです。その間、性依存症者は相手の気持ちや苦痛など考えず、ただただ快感を味わっています。

 

相手は性の対象「もの」であり、「ひと」ではありません。すなわち「愛」のない行為です。そもそも「性」とは男女の「愛」を深めるための手段であるはずの行為ですが、性依存症者には「性」のみが目的となってしまい空回りしている、空しい、寂しい行為と言えるでしょう。性依存症者のほとんどが独身者か、既婚者であってもセックスレスの仮面夫婦であることがほとんどのようです。

 

それでは、性依存症への治療はどうすれはよいでしょうか。これはまだ未開拓の分野であり、ガイドラインというものがありませんので、銀座泰明クリニックでの治療例をご紹介しましょう。まずはじめに自分自身が「性依存症」であるという自覚を有していただくことです。依存症というのはどうしても「否認」が生じ、なかなか自分の問題と向き合えないものです。そこで自分の犯してきた「依存の歴史」「自分史」にまとめていただきます。「年表」にしていただいてもよいでしょう。すると、依存の背景に隠されてた幼少期や思春期の悲しみや寂しさが思い出されます。これらが依存症の一因になっていたと気づかされることも少なくありません。

 

この生い立ちをもとに、できれば「内観療法」を受けていただきたいと思います。「お世話になったこと、して返したこと、ご迷惑をかけたこと」を幼少期から現在に至るまで母、父、兄弟姉妹、恩師、友人などあらゆる人たちに関して調べるのです。すると、どれだけ自分が皆から愛されながら、罪深いことをしてきたのか、自責の念にかられます。そして被害者をはじめご迷惑をかけた人々へ懺悔の気持ちにかられるようになるのです。集中内観後は日常内観を行いつつ、贖罪に努められるかはその方の反省によるでしょう。

 

最後に医療機関として、性欲を医学的に抑制することも行います。抗精神病薬である「ドーパミン遮断薬」を用いることにより、性欲は確実に治まります。問題は本人が服用に同意すること、適応外試用であることの倫理性です。これらを本人と十分に相談して用いることにより、性犯罪の再犯をなんとか防いでいる方もいらっしゃいます。性依存症は性犯罪と密接不可分の位置にある深刻な脳と心の病です。あらゆる手段を用いて防いでいかなければなりません。

 

銀座泰明クリニック

2016.08.25 Thursday 09:43 | - | trackbacks(0) | 

6月病とは

5月病は、みなさんご存じでしょう。新年度に仕事や学校、転居などで環境が変わり、最初のうちは緊張して頑張っていたものの、ゴールデンウィーク明けごろに気分が落ち込み疲れやすさを感じるようになる症状のこと。環境が変わった当人だけでなく、主婦も家族の生活リズムの変化に伴い、エネルギーを消耗し、同じように5月病になる人が多いのです。

 

それでも、これまでは6月になり新しい生活が落ち着くと症状が緩和する人が多かった。それが近年では、その状況が変わってきています。生活リズムはつかめても、学校や職場の嫌なところが見えてきて「こんななずではなかった」と落胆したり、人間関係がうまくいかずに悩んだり、具体的な問題が浮き彫りになってくるのでしょう。真面目な人ほど、「しっかり頑張らなければ」と自分を追い込んでしまい、心身の不調が収まらず、6月の梅雨という気候も影響して、一気に気分が落ち込んでしまうようです。このような状態を爍況酩足と位置づけ、医学的には適応障害の一つとされています。

 

そもそも6月は、雨や曇りで太陽の光が遮られ、1年のうちでもっとも日照時間が少ない時期。日照時間が短いと、心のバランスを整える脳内神経伝達物質・セロトニンの分泌が減少し、うつ病などの精神疾患にかかりやすくなるのです。

 

人は体内時計の指令によって、日中は活動し夜間は休息するリズムで生活していますが、朝の光をしっかり浴びることができないと、体内時計のリズムが乱れ、心身にさまざまな悪影響を及ぼします。

 

実際、東北・山陰地方での自殺率が高いのは、日照時間が少ないことが影響していると指摘されているのです。また、日照時間の少ない冬に発症し、気候のさわやかな5月ごろに自然に回復してくる「冬季うつ病」という病もあります。逆に、うつ病や睡眠障害の治療には、光を浴びる「光療法」を用いることもり、光が気分に作用していることは明白です。

 

ただでさえ湿気が高くジメジメし、日が差さない不快な時期にもかかわらず、6月は1年のなかで唯一、祝日のない月。5月病を引きずったまま、ゆっくり休めない6月は意外に負担の大きい時期だということを認識しておいたほうがよいでしょう。

 

適応障害は頑張る人ほどなりやすい

6月病のおもな症状は、頭痛、抑うつ、不眠など。最初は、何となく疲れがとれない、気分が落ち込みがちという程度だったのが、次第に物事に集中できなくなり、今まで楽しいと思っていたことに喜びを感じられなくなってしまいます。問題解決力が低下し、いろいろなことが滞りがちになると、自分に対する自信も失い、最終的には「自分は役に立たない人間だ」などという自己否定の感情がわいてくるのです。

 

イライラしているうちは、まだエネルギーがある証拠。活発な活動を促す脳内神経伝達物質のアドレナリンやノルアドレナリンが充足している状態です。うつ状態になると、イライラする元気もなくなって、外出も億劫に。家に閉じこもりがちになっていきます。

 

この症状に陥りやすいタイプは、まじめで几帳面な人。何事もきちんとしなければ気が済まない完璧主義が多く、体調が悪くても休んだり、手を抜いたりすることができません。周囲の人に助けを求めることもせず、いろいろなことを自分ひとりで抱え込んでしまいがちです。こうした人は、新しい環境に適応しようと頑張りすぎて、適応障害を起こすリスクも高くなります。

 

ゴールデンウィークといっても、サービス業や主婦など、普段よりかえって忙しい人も少ないでしょう。5月の連休が明けたあと、さらに頑張り続けた挙げ句、6月に入る頃には、くたくたになってしまう人も多いのです。

 

誤解されやすいのですが、適応障害は環境に適応できない弱い人がなるのではなく、適応しようと頑張って、もうこれ以上頑張れないというところまで無理をしてしまった人がなる病気です。心身の不調を感じたら、まずは休養するのが鉄則。決して、できない自分を責めないこと。今は自分の心が弱っている時期だと認めてあげるようにしてください。

 

規則正しい生活をして没頭できる趣味を持つ

心身の不調が深刻化する前に、早めに異変に気づくためには、自分を客観的にみることが重要です。セルフチェックリストを使って、思い当たることがないかどうか確認してみましょう。とくに集中力や問題解決力が低下すると、家事や仕事がスムーズにはかどらなくなってきます。そこで「自分はダメだ。怠けていてはいけない」と追い詰めないこと。むしろ、「自分は十分に頑張ってきたのだから、少し休んだほうがいい」と、自分を甘やかすことが大切です。

 

セルフチェックリスト

http://www.ginzataimei.com/case/self_check.html

 

家族や同僚など周囲の人に対しても、「きちんとやりなさい」と責めるのではなく、「疲れているのでは?」とねぎらいの言葉をかけてあげるようにしましょう。

 

適応障害になると、5年後には40%がうつ病に移行するというデータもあります。うつ病が重症化すれば、休養は1日や2日というわけにはいかず、数ヵ月、数年に及ぶことになりかねません。ですから、初期段階での適切な対処が大切なのです。

 

セルフチェックの結果、4点以上の人は、かなり無理をしている状態。早めに精神科や心療内科を受診しましょう。2〜3点の人は注意が必要な状態です。積極的に休養をとようにしてください。

 

基本は、規則正しい生活を目指すこと。睡眠は7〜8時間が目安ですが、年齢に伴い必要とされる睡眠時間は徐々に少なくなっていきます。日中に眠気がなく過ごせるくらいの睡眠時間が、最適と言えるでしょう。

 

また、多くの人がこの時期のエアコン使用を控えがち。本格的な夏ではないというのが理由のようですが、それよりも快眠を目指す環境作りのほうが大切です。除湿モードにセットして、寝室の温度と湿度を上手に調節しましょう。

 

寝る前には、テレビやスマホを見るのを控え、照明を落としてリラックスタイムを。眠れないまま布団の中にいると、心配事ばかり頭に浮かび、よけいに眠れなくなるという悪循環に陥ります。ですから、どうしても眠れないなら、いったん布団から出て、自然に眠くなるまで待つのをおすすめします。寝付きが悪い人は、遅寝・早起きを試みることで、熟睡できるようになるでしょう。

 

体内時計をリセットし、腸の働きを促すためには、朝食も不可欠。腸の動きを促し、環境をよくしておくことが体調管理には重要なのです。

 

ストレスがたまってつらいときは、周囲に助けを求めましょう。真面目な人ほど、一人で問題を抱えがちです。しかし、ギリギリまで我慢せずに、誰かに相談に乗ってもらうようにしましょう。人に話すことで、物事を別の角度から見られるようになり、気持ちが軽くなることも多いものです。

 

ストレス解消のため、週に1〜2回は、趣味など自分の好きなことをする時間をつくるのもよいでしょう。自分が楽しい、心地よいと思えるものであれば、何でもかまいません。一般的には、いつも自分がしている行動の真逆のことをすると、気分が晴れてよいと言われています。普段あまり動かずデスクワークの多い人は、運動で汗を流すとリフレッシュできるでしょうし、逆に家事が忙しい、あるいは体を動かしているという人は、読書や手芸がいいかもしれません。写経や最近、再びブームになっている大人の塗り絵なども、集中でき雑念が消えて、あれこれ悩まない時間ができるため、気分転換には最適です。もちろん、一人で何かにトライするだけでなく、共通の趣味をもった人たちと交流する機会をもてば、楽しみが共有できてさらにいいと思います。

 

ただ注意したいのは、食でストレスを発散すること。確かに甘い物を食べるとセロトニンの分泌が促され、幸福度が高まるとは言われていますが、食べ過ぎになると問題です。たとえば、シュークリームを5個も10個も食べてしまい、罪悪感に苛まれて後で吐くようになると、これはもう摂食障害という病気。ストレス解消で食べるときは、ふだんは買わない高級スイーツを1つだけ奮発する、少しだけ上等な肉を買う、おしゃれしてレストランに行くなど、量よりも質で満足感を得るのがポイントです。気の合う友人とおしゃべりしながら食べると、食べ過ぎを防ぎ、気分転換にもなるでしょう。

 

梅雨が明ければ、厳しい夏がやってきます。心身の不調を夏に残さないためにも、いまの季節に無理は禁物。自分の状態を客観的にチェックして、早めのリセットを心がけてください。

 

【保存版】家族が倒れた時
慌てないための 新知識

 

構成◎中山あゆみ 助言◎茅野分/婦人公論6月28日号より

 

2016.06.18 Saturday 08:58 | - | trackbacks(0) | 

薬物依存症の治療共同体「ダルク」とは

[ - ]

2016年2月3日、清原和博さんが覚せい剤取締法違反で逮捕されました。2014年に週刊誌で使用疑惑が報じられましたが、本人は頑なに否認し、代わりにお遍路をしたりテレビ番組で潔白を主張したりしていたところでしたから、世間は騒然としました。そして、マスコミは連日連夜、清原和博さんの言動や人格を問題視しました。

覚醒剤の所持は反社会的勢力の資金源となるため、厳しく取り締まらなくてはなりません。しかし、本人の使用に関しては刑罰を与えるのみではなく、「薬物依存症」という「脳と心の病気」として診断し、治療しなければなりません。覚醒剤の使用は他の誰よりも、使用した本人を傷つける、いわば「自傷行為」とも言えるからです。

薬理学的に珈琲・紅茶・緑茶(カフェイン)や少量のお酒(アルコール)・タバコ(ニコチン)なども覚醒作用を有していますが、法律学的に「覚せい剤」とは「アンフェタミン」「メタンフェタミン」、およびそれと「同種の作用を有する物質であつて政府の指定するもの」と規定されています。これらは脳内の「ドパミン」を非常に賦活させ、高度の覚醒、感情の高揚、多弁・多動など一種の「躁状態」をもたらします。本人の「快感」はいまだかつてないほどで、田代まさしさんの著作(画像)によると、「ものすごく美味しい料理を食べた時に出るドパミンが30、気持ちいいセックスが100だとしたら、覚醒剤を使った時にはドパミンが1000以上も出ている」といいます。

マーシーの薬物リハビリ日記

しかし、長期使用により、幻覚・妄想、精神運動興奮など「統合失調症の陽性症状」に類似した症状を起こし、その後、意欲減退、無為・自閉など「統合失調症の陰性症状」のような状態に至ります。また「依存・乱用」を起こしやすく、連用により「耐性」を生ずるため、大量摂取するようになり、病状は加速的に進行します。すると使用した本人は覚醒剤のことしか考えられなくなり、それまでの仕事や学業などの社会生活を営めなくなります。このため、覚醒剤は使用した本人はもとより、家族・地域・社会、そして国までも滅ぼす恐れがあり、世界中の国々で禁止されているのです。

1983年、日本民間放送連盟は「覚醒剤やめますか?それとも人間やめますか?」というCMを数年間、放送しました。薬物依存症の患者さんを侮蔑するような表現ですが、まだ使用したことのない国民へ向けた必死の比喩だったのでしょう。1989年からは財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターによる「ダメ。ゼッタイ。」が用いられるようになりました。しかし、これらのキャッチコピーは、使用してしまったけれど、これから止めていこうとする人々への偏見や差別を招く可能性があり、患者さんの治療や支援に関わる団体より批判の声が上がっています。

それでは、薬物依存症への適切な対策とは何でしょう。それは正しい知識や情報と、そのための教育・医療・福祉です。これまで一般市民へはもとより、薬物依存症の患者さんも逮捕・収監されるのみで、適切な教育・医療・福祉を受けられませんでした。刑務所での薬物依存症に関する治療・教育は十分と言えず、逆に初犯者が再犯者より売買の方法を学んだり、反社会的勢力へ加わったりすることもあるそうです。さらに、出所後は「犯罪者」「前科者」などのレッテルを貼られ、仕事に就いたり、家族と暮らしたりすることが困難となり、孤独や寂しさから再び再使用に至ることも少なくありません。昨今、男子・受刑者の1/5、女子・受刑者の1/3が覚醒剤取締法違反で、再犯率は50%以上と言われています。

そこで、薬物依存症の患者さんへ尽力されている「ダルク」をご紹介しましょう。「ダルク」とは "DARC. Drug Addiction Rehabilitation Center" という略語で、近藤恒夫さんが1985年に作られた、薬物依存症の患者さんのためのリハビリ施設です。東京の日暮里からはじまり、現在は全国に50か所ほどあります。入寮者は3〜6カ月間、共同生活を送りながら、社会復帰を目指しています。いわゆる「治療共同体 Therapeutic Community」です。リハビリのメインは1日3回のミーティング「かつて何が起きて」、「いつもどのようだったか」、そして「今どのようであるか」、この3つだけを話します。聞く側は意見や感想など一切何も言わず、「言いっぱなしの聞きっぱなし」を基本とします。これを我慢して延々と続けていると、他人の話に耳を傾けられるようになり、自分の気持ちを素直に話せるようになるのだそうです。薬物依存症の患者さんは、ともすると自己中心的で、他人の意見を聞いてこなかった人が多いため、黙って人の話を聞くことにより、他者を尊重できるようになります。また虚勢を張ることも多いため、等身大の自分に気づくことができるようにもなるのだそうです。

拘置所のタンポポ

薬物依存症の患者さんの病前性格は、アメリカ精神医学会の定義する「クラスターB、劇場型」のパーソナリティ障害に相当すると思います。すなわち、感情的に混乱しやすく、周囲の人々を巻き込む傾向のあるパーソナリティ障害です。具体的には、自己顕示欲が強く、周囲の関心を引くため、芝居がかった言動をする「演技性パーソナリティ障害」、自分を特別視して尊大になり、自分の利益のために他人を利用する「自己愛性パーソナリティ障害」、さらに他人の気持ちをわきまえず、攻撃的で規範に反する行動を繰り返す「反社会的パーソナリティ障害」、その反対に自己評価が低く、生きることが苦しく、周りから見捨てられることを恐れる「境界性パーソナリティ障害」などです。

これらは遺伝的な素因のみに起因するのではなく、幼少期からのトラウマ、心的外傷を重ねて負ったことにより生じると考えられています。例えば、親から虐待されたり、逆に過保護・過干渉にされたりしたこと、両親の不仲や病気などから機能不全家族に育ったこと、兄弟・姉妹の間で不公平に育てられたリしたことなど挙げられます。さらに小中学校でいじめられ、不登校・ひきこもりに陥ったりしたことなども加わると、適度な自尊心や自己肯定感を抱くことができず、尊大になったり、卑下したりするようになるのです。

従って、薬物依存症の治療や援助には「ダルク」のような「治療共同体」において、薬物から離脱することのみならず、あるがままの自己を見つめ直し、他者との関係性を再構築していくことが望まれます。冒頭に記載した清原和博さんも栄光と挫折のはざまを行き来することで、本当の自分を見失い、薬物依存症に罹患されたのではないかと推測します。だからこそ、恥や外聞をかなぐり捨て、「ダルク」にて回復されること祈念いたします。

田代まさしさん

田代まさしさんと筆者

銀座泰明クリニック

2016.03.12 Saturday 13:17 | - | trackbacks(0) | 
 | 1 / 9 PAGES | >>
<< September 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>